Tomizo Saratani
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漆への想い

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海外の人々にとって、日本の漆文化の1番の魅力は、やはり蒔絵にある!

 私は23年余りの海外生活の中で、ヨーロッパ・アメリカにおける個人のコレクターや博物館の漆工品のコレクションを数多く目にする機会に恵まれました。
 それらのコレクションは、17世紀から近代までに、日本から輸出された蒔絵の作品が中心で は沈金、螺鈿のものは圧倒的に少数です。

 陶器のことはchina、漆器のことはjapanと呼ばれているように海外の人々にとっては、
漆器=日本であり、漆器の中でも日本独自の蒔絵そのものが「japan」なのです。
 
 1975年にウィーンのオーストリア国立応用博物館 に漆工品の保存と修理、復元のために招聘されて以来約40年余、
​蒔絵の修理・復元を行ってまいりました。(*日本の慣習に合わせ以後、復元・保存のことを修復という言葉で表します。)
 その間に約4500点の先人の作品との出会いがありました。しかしながら修復の方法、技術などを学ぶ所はなく、見て触ることで、出会った作品を師として40年間独学で試行錯誤を繰り返しながら独自の技術を高めてまいりました。
思えば、修復の方法、技術を見出すのにも1つ1つについて随分時間がかかりましたが、何冊の本を読むより、
​どんな言葉で教えてもらうより、優れた師でありました。
 
​ 明治、大正以前に作られた漆工品と比較すると、現在日本で制作されているものは蒔絵の技術、感性、芸術性など総ての面で見劣りするのが現実です。残念ながらそれは、人間国宝級のレベルにあっても同じことです。
 これからの若い漆芸家、漆文化を学ぶ人々にとって、ひいては日本文化継承のために、先人のよりレベルの高い作品を見る機会を与えられるということがもっとも大切なことだと考えます。
 
私は、この40年間、「修復」「制作」「啓蒙・教育」を私の理念の三大柱として漆に携わってまいりました。

作品制作

​海外のアート市場はここ数年 Contemporary art が飛躍的に伸びてきています。
いまやマーケットは世界中に存在するのに、漆芸家が、なぜ世界に打って出ないのかといった質問をよく受けます。
 これまでの日本の漆工芸界は国内ばかりを見ていて、あまりにも技術一辺倒で、また権威主義がはびこりすぎていました。

​​これからの若い人たちは技術はもとより感性を磨くことに力を注いで欲しいと思います。表現力を養うためには
・自然界のものをよく観る。
・古い名品を見る機会を持つ。
・歴史を学ぶ。
・他の美術工芸(水墨画,日本画、木工,金工、陶芸、七宝)との融合も視野に入れる。
​ということを大切にして欲しいと思います。
また自分の言葉で話せるよう外国語を学ぶ事も重要な課題です。
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